2023.11.13 | 労務手続き

労働者の管理と記録 – 労働者名簿、賃金台帳、出勤簿の重要性と保存期間

この記事では、労働者の管理と記録に不可欠な「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」に焦点を当て、その重要性と具体的な記載事項、保存方法について解説します。これらの知識が、法令遵守と労働者の権利保護に役立つと信じています。

労働者名簿、賃金台帳、出勤簿は、労働者の管理と記録に不可欠な法定三帳簿です。各帳簿にはそれぞれ記載すべき事項が定められ、適切な管理が求められます。

1.労働者名簿
・作成基準:労働者ごと、事業場単位で作成。
・記載事項:氏名、生年月日、履歴、性別、住所、業務の種類、雇入れ・退職の年月日と理由など。
・特例:常時30人未満の企業では業務の種類の記載不要。
・更新:記載事項に変更があれば速やかに修正。

2.賃金台帳
・作成基準:事業場単位で作成、賃金支払いの都度記入。
・記載事項:氏名、性別、賃金計算期間、労働日数/時間数、時間外・休日・深夜労働時間数、賃金額と控除額など。
・対象:全ての雇用形態(日雇い労働者除く)。

3.出勤簿
・作成基準:適切な労務管理の一環。
記載事項:出勤日、労働日数、始終業の時刻、休憩時間、日別の労働時間数、時間外・休日・深夜労働の詳細など。
・形式:ExcelやWord、自己申告の手書きなど、形式に特定の定めはない。

4.保存期間
・法定三帳簿の保存期間は5年間と定められています。

これらの帳簿は、労働者の権利を保護し、企業の法令遵守を支えるために重要です。適切な記録と管理を行い、法令に則った労働環境の維持に努めましょう。

労働者名簿、賃金台帳、出勤簿が企業と労働者双方にとって、重要であるかの理解を深めていただけたことと思います。これらの帳簿は、単に法令遵守の一環としてだけでなく、労働者一人ひとりの生産性の向上にも繋がるものです。企業はこれらの帳簿を通じて、労働者の実情を正確に把握し、適切な労働環境の提供や労働者の権利保護に努める必要があります。

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