2024.10.01 | 社会情勢
介護と仕事の両立を支援!介護休業の条件や給付金の仕組みを解説
介護休業とは?制度の基本と取得条件を解説
介護休業は、家族が介護が必要な状態になった際に、仕事を休んで介護に専念できる制度です。日本の高齢化が進む中で、この制度はますます重要となっています。特に2025年には「団塊の世代」の全員が75歳以上となり、約5.5人に1人が高齢者という社会が訪れます。こうした背景からも、介護と仕事の両立が多くの家庭にとって重要なテーマとなってきました。
介護休業の目的と取得条件
介護休業は、家族の介護を行うために、一定期間仕事を離れて専念できるようにするための制度です。具体的な取得条件としては、**2週間以上の期間にわたり常時介護が必要な状態**にある家族を介護することが求められます。
対象となる家族は次のとおりです。
– 配偶者
– 親(父母)
– 子供
– 配偶者の父母
– 祖父母
– 兄弟姉妹
– 孫
介護休業の取得可能な期間と分割取得
介護休業は、対象となる家族1人につき、**最大93日間**まで取得可能です。この期間は、3回までに分けて取得することができ、状況に応じて柔軟に対応できます。たとえば、30日間取得して在宅介護を行い、その後、施設入所の際に14日間を追加取得するなどの使い方が可能です。
ただし、注意が必要なのは、**同じ家族につき通算93日まで**という点です。家族1人ごとに最大93日までの休業が認められています。
介護休業中の給与と給付金について
介護休業中は基本的に無給となります。会社は休業中の給与を支払う義務がありませんが、企業によっては独自の支給ルールを設けている場合もあります。
無給の代わりに、介護休業給付金という制度があり、一定の条件を満たすと、この給付金を受け取ることができます。給付金の支給条件の一例として、**介護休業開始日前の2年間に11日以上働いた月が12カ月以上あること**が挙げられます。
介護休業給付金の計算方法
護休業給付金は、次の計算式で算出されます。
休業開始前の賃金日額 × 支給日数 × 67%
賃金日額とは、介護休業前の6カ月間の平均給与を基に計算されます。この支給金額は、最大93日間の休業期間に適用されます。
企業の対応とサポート
企業は、従業員が介護休業を取得しやすい環境を整えることが求められます。従業員が介護を理由に仕事を辞めることなく、安心して休業できるよう、柔軟な対応やサポート体制が重要です。特に、介護と仕事の両立を支援するために、従業員個々の状況に合わせた運用を検討することが望まれます。