2024.04.16 | 労務手続き
給与のデジタル払い解禁!導入に向けて準備をしましょう
2023年4月1日、画期的な制度改正
以前にもご紹介したように、2023年4月1日より、給与のデジタル払いが解禁されました。
これは、労働基準法が改正され、従来の現金払いだけでなく、電子マネーやQRコード決済などによるデジタル払いも認められるようになったものです。
導入に向けて動き出す企業
この改正を受け、多くの企業が給与のデジタル払いの導入を検討し始めています。
現金での給与支払いには、輸送・管理コストがかかるだけでなく、防犯対策も必要です。一方、デジタル払いならこれらの課題を解決できるだけでなく、従業員の利便性向上にもつながります。
現状と今後の見通し
しかし、現時点ではまだすべての資金移動業者が給与のデジタル払いに対応できるわけではありません。厚生労働省が指定した業者のみが給与のデジタル払いに対応することができ、現在はそのための審査が進められています。
審査には数ヶ月かかると見込まれており、対応できるようになるのは2024年以降となる可能性が高いです。
導入に向けての準備
とはいえ、企業側としては今から準備を進めておくことが重要です。
具体的には、以下の点について検討する必要があります。
・利用する資金移動業者の選定
・就業規則の変更
・労使協定の締結
・給与システムの改修
・従業員への説明会の実施
メリットとデメリット
給与のデジタル払いには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
◯メリット
輸送・管理コストの削減
防犯対策の強化
従業員の利便性向上
ペーパーレス化による環境への配慮
◯デメリット
すべての資金移動業者が対応しているわけではない
導入にコストがかかる
従業員の中にはデジタル払いに抵抗を感じる人もいる
まとめ
給与のデジタル払いは、企業にとっても従業員にとってもメリットが多い制度です。
導入には準備が必要となりますが、今から検討を始めておくことをおすすめします。